【完】無愛想彼氏2~キミノ隣で~





「蓮くん、今日は…桃嘉と一緒にいてあげて?
あの子、本当に蓮くんの事が好きみたいだから」

「はい」

「じゃあ、よろしくね」

桃嘉のお母さんは優しい笑顔を向けて、病室を出て行った。

俺は、ベッドで眠る桃嘉の隣に座り、そっと手を握った。


…まだ、熱い。


「…れん?」

「桃嘉…」

「れん…ここ、どこ?」

「病院」

「…え…」

「倒れたんだよ、お前」

「…ごめんね? 一緒にって、言ったのに…」

「桃嘉、なんで体調の事言わなかった」

「…ただの、風邪だと思って…」

「アホか…」

「ごめんなさい…」

「…倒れた瞬間、心臓が止まるかと思った。

もう、二度とこんな思いはご免だ。

桃…少しは、頼れよ…」


二年近くになるのに、

不安が積もるばかりなんだ。