【完】無愛想彼氏2~キミノ隣で~





翌日、教室に行けば桃嘉は爆睡していた。

…まだ朝なんだけど。


桃嘉の前の席には、間宮が座っている。

俺は桃嘉が起きないようにそっと近づいて、隣に座った。


「コイツ、なんかあったの?」

「知らない。だけど、桃嘉にしてはすっっごい早くここで寝てたよ?
あたしよりも早かったもん」


間宮より早いって…相当早いぞ。

間宮はいちよう吹奏楽部で、朝練のため早くきてる。


…大丈夫か、コイツ。



起きた時、

コイツに何を伝えよう。



…ダメだ、なんも思いつかねぇ。




「飯田?」

「ぁ、わり…」

「?」

「あんさ…桃嘉、最近欲しいものとか言ってなかった?」

「はぁ?」

「…いや、今の忘れて」


コイツに相談してる時点で、ダメだよな…。

俺が考えないと…。