指輪はあげたし、ペンダントもあげたし…。
ネックレスは少しペンダントと被るし…。
ブレスレッド??
でも…あいつ絶対学校に持ってこなさそうだしな。
そんな事を考えながら探していると、
隣から話しかけられた。
「彼女さんへのプレゼントですか?」
見ると、周りの店員とは違い、薄化粧で綺麗な女の人が立っていた。
「え、あ、はい…記念日が近くて」
「あら、1年以上つき合うなんて、すごい想い合ってるのね」
「はぁ…」
1年以上って、普通じゃねぇの?
…て、俺が言える立場じゃないか。
中学の時は、一週間、いや…3日ぐらいでふってたんだ。
それでも今、
桃嘉と過ぎるこの時が、『当たり前』だと思っている。
「どういうのか決めてますか?」
「あ、いえ…まだ全然です。
誕生日とかにも、アクセはあげたので…」
「じゃあ、プレゼントじゃなくて、”言葉”をあげたらどう?」
言葉…??
女の人は、優しく笑ってみせた。

