【完】無愛想彼氏2~キミノ隣で~






「あ、あたし…」

「わかってる」

「え…」

「岸本のキモチぐらい、わかる。

でも、



譲りたくなんかない」



「っ///」

「飯田なんかに、譲れるかよ」

「…ぁ、ぇっと…///」

「桃嘉…」

あ…


清本の顔がそっと近づく。


ダメだってわかってるのに、

体が抑えられていて動かない。

ギュッと目を瞑れば、押し付けられてるドアとは反対のドアが開いた。



「コイツ、俺のなんだけど」



「…れ、ん…」


蓮はあたしの口の前に手をだしている。

「あまりにも遅いから探しにきたら…

手出してんじゃねぇよ」

「別に、決まりなんてないだろ」

「…俺は、誰にも渡す気なんてない」


蓮はそう言って、あたしの手を引っ張る。