清本、遅いなぁ〜…。

早く印刷して、蓮のところ…って、

こんな事思ってるって、生徒会失格かなぁ…。


「はぁ…」

「なに溜め息ついてんの」

「へっ?!」

「…わりっ、待った?」

「ぁ、ううん!」

「こっち」


清本は印刷室に入る。

あたしも、清本について行く。


「まず、人数分の数を入力。
634人分な」

「う、うん…」

「んで、モノクロの設定して、あとは10分ぐらいで印刷できるから。
気をつけることは、教師の許可を忘れないこと。
許可とってれば、このままにしといても大丈夫だし」

「え、いい、の…?!」

「さっきとってきたし。いいよ、行っても」

あ…だから、

遅かったのかな…。


「清本、ありがと!!」


あたしはそう言い、閉まっている印刷室のドアに手をかける。


でも、


「きよ、もと…?」



清本はあたしの手首をグッと掴んだ。