翌日…
昼休みになった途端、桃嘉が俺のところに駆け寄ってきた。
「ごめん!!
今日、プリント印刷しないといけなくて…っ」
「あ、あぁ…んじゃ、先に向こう行ってるな」
「ごめんね!! す、すぐに行くからっ」
桃嘉はダッシュで階段を駆け下りていく。
…そんなに急いでくれると、ちょっと嬉しいんだけど。
俺のために、ダッシュしてんだろ??
…ほんと、カワイすぎ。
廊下に出ると、清本がものすごい睨んできた。
何も言わず、桃嘉が通った道を歩いていった。
譲れないもの、
護り通したいもの、
きっと…
誰もがもっているもの。
だけど、
時には…
それが、
距離を離してしまう事もあるんだ。