【完】無愛想彼氏2~キミノ隣で~





「おー」

素っ気なく返し、俺は家へと向かった。


きっと、今…飯田は不機嫌に違いない。


「…奪いてぇ」

『ま、待ってたの…?』


そう聞きながらも、嬉しそうにしてた。

あんな表情を、



ずっと俺にだけ向けて欲しい。




「誠二…」

「…ッ」


帰り道、突然、声をかけられた。

その女は…自分がよく知っている人物で。


「学校、帰り?」

「…」

「随分…遅いんだね」

「…」

「ねぇ、何か…喋ってよ。これでも、」

「黙れ」

「…ッ」

「二度と会いにくるな」


そう言い捨てて、俺は話しかけてきた奴の横を通った。