今の桃嘉を見ればわかる。 嬉しそうに、頬を赤く染めて、 幸せそうに笑ってる。 コイツも… アイツにべた惚れなんだって、わかる。 「…桃嘉、帰る相手いるか?」 「え? ううん」 「送ってく」 「え、いいよ!」 「一人じゃ危ないだろ」 「…ぁ、えっと…じゃあ、お願い、します」 俺は鞄を持ち、桃嘉とコンピューター室を出た。 下駄箱まで行けば、俺は思わず足を止めた。 「清本?」 「…ッ」 「桃嘉、帰るぞ」 「れ、蓮…っ?!」 桃嘉は飯田の方へと、俺の横を通って駆け寄っていく。