【完】無愛想彼氏2~キミノ隣で~





今の桃嘉を見ればわかる。

嬉しそうに、頬を赤く染めて、

幸せそうに笑ってる。


コイツも…


アイツにべた惚れなんだって、わかる。



「…桃嘉、帰る相手いるか?」

「え? ううん」

「送ってく」

「え、いいよ!」

「一人じゃ危ないだろ」

「…ぁ、えっと…じゃあ、お願い、します」


俺は鞄を持ち、桃嘉とコンピューター室を出た。


下駄箱まで行けば、俺は思わず足を止めた。


「清本?」

「…ッ」

「桃嘉、帰るぞ」

「れ、蓮…っ?!」

桃嘉は飯田の方へと、俺の横を通って駆け寄っていく。