会長の笑顔は、正直カッコ良かった。
惚れたわけじゃないけど、
なんか…カッコ良かった。
「桃嘉、ボーッとしてんな」
「ぁ、ご、ごめん! …へ?」
「なんだよ」
「え、今…桃嘉って…」
「それが?」
「…ビックリした」
「ふはっ。そっちかよっ」
「??」
「…嫌がれたかと思ったから」
「ぁ、ううん…別にいいんだけど…」
なんか…照れくさい。
会長に呼ばれると余計に。
なぜか、
胸がドキドキした。
蓮以外の男の子にドキドキするの…
初めてかもしれない。
でも、
これは蓮と同じドキドキじゃないって、
あたしは自覚してた。

