「蓮、早く早く!」
「はいはい」
桃嘉はダダダっと、走って海へと行く。
「わぁ…っ! キレー…!」
「下、行くか?」
ここはまだ階段の上で、砂場じゃない。
でも、砂場はすぐ近くの階段から行ける。
桃嘉は、嬉しそうに満面の笑みで、
「行くっ!」
と答えた。
そんな桃嘉の手を引き、俺は階段を下りた。
まだ春だから、ちょっと寒いよな…。
「桃嘉、寒くない?」
「うん、大丈夫♪」
「上着貸すけど?」
「…こっちがいいっ//」
照れくさそうに、俺の手をギュッと握る。
そんな桃嘉が可愛くて、そっと…唇を重ねた。

