【完】無愛想彼氏2~キミノ隣で~







目的に着き、俺は桃嘉を起こす。

バスから降りれば、桃嘉はグッと背伸び。


「ん〜っ」

「よく眠れたか?」

「うんっ!」

「そりゃよかったよ」

「それより…ここ、どこ?」

「あっち、見ればわかるんじゃない?」


俺は目の前にある方に、指を向ける。

その指の方向に桃嘉は目を移すと、

目を輝かせた。


「海だぁ〜っ!!」

「二年つき合ってて、まだ行ってねぇじゃん」

「うん、来てない! 行ってない!」


子供みたいにはしゃぐ桃嘉を見て、自然と口元が緩んだ。

連れてきて良かった。

最近…ほんと溜め込んでたみたいだし。


勉強の息抜きにはちょうど良かった。