「先生もあたしの事好きだよ。
でも、立場ってものがあるじゃん?
だから、”恋人”じゃない。
だけど…想いは繋がってるって、信じてる」
あたしには…足りなかったもの。
奈津子ちゃんは、
”恋人”って関係じゃないのに…。
「んで、婚約者に先生の事話せないじゃん?
つき合ってないし、意味なくて。
でも…先生以外の人と結婚なんてしたくない。
婚約者は、結婚しないと家のこととかあるし…。
もぅ、どうすればいいのかわかんなくなっちゃって。
それで…蓮くんに甘えたくなっちゃったんだよね」
奈津子ちゃんは「話終わり!」とニッと笑った。
「大丈夫だよ!!」
あたしの口から、自然と…そんな言葉が出て来た。
「婚約者がいても、その先生を好きでいていいじゃん!!
確かに、難しい問題で、あたしには家の事とかわかんなしけど…。
でも、結婚って幸せになるもんでしょ?
好きな人のそばの方が幸せに決まってるよ!!」

