「いたたた…」
「…大丈夫ですか、お嬢さん」
「えっ?!」
目をまん丸にしている桃嘉。
俺は崩れた段ボールを拾い上げる。
「大丈夫か?」
「ぇ、ぁ、うん…」
「怪我は?」
「だい、じょうぶ…です」
緊張しているのか、声が震えている。
「…こんな大荷物、女がやるもんじゃないと思うんですが」
「いや、え…」
「どこ?」
「え…?」
「これ、運ぶんだろ?」
「…ぁ、い、いい! あたしの仕事だし!」
立ち上がろうとする桃嘉だけど、すぐに踞ってしまった。
「? 膝?」
「え、ちょ…」
スカートを捲れば、膝が擦れている。
「…荷物は後。治療が先」
「え、だ、大丈夫だって!」
「大丈夫じゃない」
俺は桃嘉を抱えて、保健室へと向かう。
反抗していた桃嘉だけど、途中諦めたのか大人しくなった。

