…んっ。
ぁ…やば。
結構寝ちゃった…。
「ぁ、起きた」
「…会長」
起き上がると、肩から一枚のタオルが落ちた。
これ…あたしの膝掛だ。
ロッカーに入れといたはずなのに…。
「ぁ、会長でしょ!
もってきてくれたの!」
「…俺が来た時には、肩にかけてあった」
「ぁ、じゃあ、望ちゃんとか? 旭ちゃんかなー」
「あの2人はもう、解散時刻に帰ってる」
「じゃあ、笹ちゃん?」
「…大地は今日はクラス準備」
「…」
「岸本、もう、わかってんだろ?
お前の膝掛の場所知ってて、
こんな遅い時間までいて、
お前の場所知ってて、
こんなにお前の事大事に想ってる奴。
そんなバカ…たった一人しかいねぇじゃん」
自然と…涙が溢れてきた。

