家に帰れば、

ケータイの着信音が響いた。

ナツ…??


「もしもし」

『蓮くん…?』

弱々しい声。

こんなナツの声…初めて聞いた。

「ナツ? どうした?」

『お願い…蓮くんっ』

ナツ…?

『助けて…っ』

「ナツ? 今どこにいんだ?」

『こう、えん…っ』

公園…?

さっきのところ??

「今行くから、待ってろ」

俺はケータイをポッケに突っ込んで、

家を飛び出した。