商店街に着くまで、
桃嘉はずっと隣で『家に帰りたい』と言っていた。
一日ぐらい勉強しなくたってそんな頭が悪くなるわけじゃねぇのに。
桃嘉が行きたいところを言わないから、
俺は
「んじゃとりあえず、ゲーセンでも行くか」
と言った。
すると、また桃嘉は珍しいものでも見たように目を丸くする。
「何驚いた顔してだよ」
「ぁ、いや…蓮はそういうの行かないと、思ってたから…」
「別に、好まないけど」
うるさい。
子供から大人までいるゲーセンは、うるさくてしょうがない。
でも…
桃嘉となら別だ。
桃嘉となら、どこに行っても楽しいし。
「なんかとってやる」
そう言うと、桃嘉は欲しいものを探し始める。
こういうの…今まで来なかったから良かったかも。
桃嘉はさっきと違い、今に夢中になっているようで、俺は安心した。

