「桃嘉さ、今9時なんだけど。できれば、10時頃に来てくれない?」
「ごめんね…?
だって、蓮に早く逢いたいんだもん…」
「…わかった。9時でいいから」
パァッと笑顔になった桃嘉は、俺にぎゅっと抱きついてきた。
『蓮に早く逢いたい』
そんなことを言われたら、断れるわけがない。
抱きついてきた桃嘉の頭を撫でながら、コップとペットボトルを持って二階へ。
「? おばさんは?」
「あぁ、今出かけてる」
「しおりさんは?」
「昨日彼氏の家で泊まり。もうすぐ帰ってくるんじゃね」
「いいなぁ…お泊まり」
「…」
「受験終わったら、蓮の家に泊まってみたいな〜」
「…」
「ダメ?」
「お前ん家の親は許してくれんの?」
そりゃ、俺だって…桃嘉が自分家に泊まってくれるのは嬉しい。
でも…
桃嘉のお母さんはともかく、
お父さんはすごい親ばか。
とても許すとは思えないんですが。

