はぁ…あんま無理して欲しくないんだけど…。

「桃…」

俺はそっと桃嘉の頭にチュッとキスをおとした。

桃嘉のことだ。

一つの事に頑張れば、とことん頑張るに違いない。

今日…どっか連れて行くか。


俺は今日の放課後の事を考えながら、




桃嘉の手をそっと握った。




「…れ、ん…」

「んー?」

「れん…」

「…呼んでるだけかよ」


間際らしい寝言だ。

はぁ、とため息をついた瞬間だった。




「すき…」




こいつは…どこまで無防備なんだ。


「襲われんぞ…」

一秒たりとも、離れられない。

いや…



離れたくなんかない。