【完】無愛想彼氏2~キミノ隣で~




「怜…っ
あたしたち、ずっと…

”親友”だよね…っ?」

「バカ…っ!
当たり前じゃんっ!」

「う〜っ」

「泣き虫っ」

「怜もじゃんっ!」


そんな風に笑い合っていると、タイムリミットがきた。


「怜、そろそろ…」

怜のお母さんが、声をかける。


「うん。桃嘉、これ」

「え…」

怜はあたしの手に、小さな箱を渡した。

「あたしが行ったら、開けて?」

「わかった…」

「桃嘉、飯田と仲良くするんだよ?
飯田も! 桃嘉泣かせたら、アメリカからぶっ飛んでくるから!!」


怜の指を指す方には、蓮が笑っていた。


「バァカ、誰が泣かせるかよ」

蓮がそう言えば、怜は嬉しそうに笑った。


「桃嘉、今度こっちに来たときは、ずっと大人になって、ずっと…桃嘉の隣にいられるくらい、大きくなってるからね」

「あたしも…っ!!
絶対、おっきくなってるよ…っ!!」

「そりゃ、楽しみだねっ!
…じゃあ、またね、桃嘉」

「うん…ッ」


そうして…怜は、アメリカへと行ってしまった。