「怜…っ
あたしたち、ずっと…
”親友”だよね…っ?」
「バカ…っ!
当たり前じゃんっ!」
「う〜っ」
「泣き虫っ」
「怜もじゃんっ!」
そんな風に笑い合っていると、タイムリミットがきた。
「怜、そろそろ…」
怜のお母さんが、声をかける。
「うん。桃嘉、これ」
「え…」
怜はあたしの手に、小さな箱を渡した。
「あたしが行ったら、開けて?」
「わかった…」
「桃嘉、飯田と仲良くするんだよ?
飯田も! 桃嘉泣かせたら、アメリカからぶっ飛んでくるから!!」
怜の指を指す方には、蓮が笑っていた。
「バァカ、誰が泣かせるかよ」
蓮がそう言えば、怜は嬉しそうに笑った。
「桃嘉、今度こっちに来たときは、ずっと大人になって、ずっと…桃嘉の隣にいられるくらい、大きくなってるからね」
「あたしも…っ!!
絶対、おっきくなってるよ…っ!!」
「そりゃ、楽しみだねっ!
…じゃあ、またね、桃嘉」
「うん…ッ」
そうして…怜は、アメリカへと行ってしまった。

