「怜と逢えて、六年間…一緒に過ごせて、
嬉しかった!
こんなに気が合う人がいるなんて、
知らなかった…っ!
怜!!
ありがとう、あたしと…”友達”になってくれて、
”親友”になってくれて!!
怜と…逢えて、一緒に過ごせて…っ
本当に幸せだった…っ!!」
溢れる涙が止まらない。
バカ…笑顔で、送るって…決めてたのに。
怜はクスッと笑って、そっとあたしの頬に手を添えた。
優しく、指で涙を拭いてくれる。
「お礼を言うのは、あたしだよ。
あたしはさ…転校とかしょっちゅうで、今回の事だって、あり得ることだったんだよ。だから、あんま仲良しな友達とかできなくて、人見知りになっちゃったんだ。
でもね…そんなあたしでも、初めて…”親友”ができたの。
その”親友”は、バカだし、不器用だし、素直じゃないし。
そんで、そんな女なのに、彼氏いるし。
…そんな女だから、彼氏いるのかもしれないけどさっ。
そんな女だから…ッ
そんな桃嘉だから…っ
逢えて、一緒にいて、幸せだったよ…っ!!」
ギュッとあたしを抱きしめる怜の背中に、そっと手をまわした。

