【完】無愛想彼氏2~キミノ隣で~







「怜と逢えて、六年間…一緒に過ごせて、

嬉しかった!
こんなに気が合う人がいるなんて、

知らなかった…っ!

怜!!

ありがとう、あたしと…”友達”になってくれて、
”親友”になってくれて!!
怜と…逢えて、一緒に過ごせて…っ


本当に幸せだった…っ!!」



溢れる涙が止まらない。

バカ…笑顔で、送るって…決めてたのに。


怜はクスッと笑って、そっとあたしの頬に手を添えた。
優しく、指で涙を拭いてくれる。


「お礼を言うのは、あたしだよ。
あたしはさ…転校とかしょっちゅうで、今回の事だって、あり得ることだったんだよ。だから、あんま仲良しな友達とかできなくて、人見知りになっちゃったんだ。

でもね…そんなあたしでも、初めて…”親友”ができたの。

その”親友”は、バカだし、不器用だし、素直じゃないし。
そんで、そんな女なのに、彼氏いるし。

…そんな女だから、彼氏いるのかもしれないけどさっ。

そんな女だから…ッ

そんな桃嘉だから…っ



逢えて、一緒にいて、幸せだったよ…っ!!」



ギュッとあたしを抱きしめる怜の背中に、そっと手をまわした。