【完】無愛想彼氏2~キミノ隣で~





「間宮と同じ立場でさ、
将来のためだから行きたいけど、間宮と離れたくない。
桃嘉なら、どうする?」

「…どうも、できない。

だって…



認めたくなんかないから…っ!!」



ずっと一緒が、当たり前だと思っていたから。



「んじゃ、間宮も同じかもな」



「え──…?」

「間宮も、認めたくなかったんじゃねぇの?
桃嘉と離れたくなくて。
認めたくないから、言えなかった」

「…」

「俺もさ、言えねぇよ。
桃嘉と遠距離なんて、考えられないし。

その日がくるまで、夢であって欲しいって思う」

「…蓮は、もしあたしがアメリカに行くことになったら…

笑顔で送れる…?」

「そうだな…そんときは、精一杯頑張るよ。
だって、そのときの表情が相手の頭に残るんだったら、

相手の好きな表情で見送りたい」


「…蓮、あたし、怜に謝らなくちゃ」

「おぅ」


怜に、ひどいことをたくさん言った。

思ってもいないことを、たくさん言ってしまった。


「でも、怜…もぅ、帰っちゃった…」

「明日、言いに行けばいいじゃん。
俺も一緒に行ってやる」

「うん…」


怜…。