中学校生活なんて、あっという間だった。
三年間、なんて短いもの。
進路は…桃嘉と一緒。
あたしも桃嘉も、一緒のところにしたんだ。
卒業式が終わり、帰り道雑貨屋に寄った。
「ぁ、怜、これ可愛くない?」
桃嘉が見つけたのは、
可愛いテディーベアのストラップ。
「ねぇ、これお揃いにしよ!! ねっ?」
「でもさ、これ…二つ買わないとだめじゃない?」
テディーベアとセットで、ハートのストラップ。
つまり…一人で二つ、二人で四つ。
「…ぁ」
値段は、二つ合わせて2500円と相当な値段。
「…どうすんの」
「じゃ、じゃあさ、今はテディベアを買って、高校卒業したらハート買お!」
「それ、いいね」
「決まりっ!」
そのストラップはすぐに、スクールバッグにつけた。
桃嘉のバッグにも、同じのがついている。
それが──
あたしと桃嘉の”親友”としての証だった。
───…

