間宮さんは、顔は無表情。 だけど…耳は真っ赤っか。 今は春。 そんなに耳が赤くなるはずがない。 だから… 照れてるんだ。 あの日の背中が、照れてるように見えたのは、 見間違えなんかじゃなかったらしい。 ”友達”になれたことも、本当に嬉しいのかもしれない。 「ねぇ、間宮さんじゃなくて、”怜”って呼んでもいい?」 「ぁ、うん…」 ほら、 また赤くなった。 「あたし、桃嘉」 「じゃあ、桃嘉…」 「うんっ♪」