「結局、手に入れないまま…あいつとは別れた。
幸せそうに…笑ってたんだ、いつも。
マジうざいぐらい笑ってて、でも、俺の”思い込み”」
「…」
「俺はさ、岸本が好きだよ。
とっくにふっきれてるしなっ。
…それでも、
俺は、岸本と飯田が羨ましい」
え…
うら、やましい…??
「両思いだって、見てたらわかる。
それが、羨ましい。
誰にも傷つけられない恋をしてるお前等が、
俺は羨ましい」
「…ッ」
「…じゃあ、俺も帰るわ。
今日は…いきなり話してごめんな」
「う、ううん! ありがと…」
清本は、「じゃあな」と言って病室を出て行った。