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結局俺は眠れないままホテルを出た。

「ナツ…このあとどーする?」

「あー…もう帰ります。またしたくなったら呼んで下さい。」

食事でもという気持ちで言った俺に、ナツは笑って言った。

「そっか…じゃあね…」

「うん。ばいばいっ!」

あからさまに気を落とした俺とは対照的に、振り返りもせずに駅へ向かうナツを見ていたら、なんだかすごく寂しくなった。