もう涙は出なかった。
出るのは笑顔だけ。
だって、羽田くんとの思い出はとても楽しい思い出ばかりだから。
彼女がいるって分かった時は泣いた。
クリスマスに羽田くんと彼女さんが一緒にいるのを見た時は泣いた。
でもそれ以上に笑った思い出が強いから。
決して辛い恋ではなかった。
とても楽しかった恋だった。
後悔なんてない恋だった。
「星が綺麗」
空を見上げると、あたしが辞めた日に見た夜空ぐらい綺麗な夜空だった。
コンコン
「は~い」
「みぃくん、あたし」
「入れよ」
みぃくんの了解を得ると、ゆっくりドアを開けた。
「おかえり」
「ただいま」
「羽田くんに会えた?」
「うん」
みぃくんにはちゃんと羽田くんの元に行くことを伝えていた。

