「じゃあ、せーの!で帰るぞ」
「分かりました」
目が合うと2人で笑い合った。
「「せーの!」」
お互い振り返った。
「羽田くん、ばいばい」
「また会ったらいっぱい話そうな」
もう顔は見れない。
前はいつもの帰り道。
「「せーの!」」
2人同時前に歩き出した。
ずっとずっと前に歩いて進む。
振り向くことはしない。
振り向いてしまったら、背中を見たら、忘れられないかもしれないから。
「あーあっ」
なんだか、意外と別れってあっさりだな。
もう少し感動的な別れ方するのかと思ったら、せーのでばいばいなんて…。
今さっきのやりとりを思い出して口が緩む。

