「…羽田くん。郵便屋さん、頑張って下さい」
「お、おう」
とうとうあたしは、羽田くんのごめんに何も応えないという決断をした。
何のごめんか分からないのに応えたくないから。
「あたしも専門頑張ります!」
「お~、楽しめよ」
こんな時に年の差を感じる。
2人とも今からの環境から新しい環境に変わる。
でも、あたしは進学。
羽田くんは就職。
あたしが今からやる経験を羽田くんはもう経験し、そしてまた違うことを経験していく。
「…どんなに頑張っても近づくことはできなかったな」
「ん?どうした?」
「なんでもないです」
ポツリと吐いた小さな本音はあたししか知らなくていい。
「早く帰れよ」
「えー、なんか嫌です。羽田くんが先に帰って下さい」
「俺もやだ。うさ子に背中向けたら刺されそう」
「…刺すタイミングなら何回もありましたから」
この人本気で言ってるのか、冗談か分かんない。

