タイムリミットまであと30分。
「うーさ子っ」
「…うさ子じゃないって」
この言葉も最後かな。
「暇だな。うさ子、品出ししてくんね?」
「…お客さんいないし、羽田くんも一緒にしましょうよ」
「えー、いいよ。うさ子のお願いだしな」
ねぇ、羽田くん。
あなたは覚えてますか?
あたしがここに来て初めてやった仕事。
あなたとやった品出しなんだよ?
「うさ子、どこのする?」
「…お菓子します」
「じゃあ、俺はカップ麺するわ」
あの時と一緒の会話。
でも、羽田くんは気づいてないよね…。
「よいしょっ」
お菓子が一杯入っているダンボールを開ける。
あ、このチョコ新作だ。
買って帰ろうかな。
「なぁ、うさ子」
「なんですか?」
「もう間違えるなよ?」
「え?」
作業していた手が止まる。
カップ麺を片手にこっちを見る羽田くんと目が合った。

