体はゴミを集めるのに、頭はどんなチョコを作ろうか想像している。
…なんでそんなこと考えちゃうのよ。
絶対、羽田くんにはチョコなんてあげない。
あげちゃいけないんだ…。
「よし!」
ゴミを集めて中に戻った。
「おっ、おかえり」
「ただいまです」
「ねー、ねー、このチョコ美味そうじゃね?」
羽田くんが持っているのはベルギー産と書かれたラッピングされたチョコ。
「あー…美味しそうですね」
「だろ!でも、チョコで1番美味しいのはこれだな!」
「えー…」
羽田くんが笑顔で持っているのは3角錐で苺チョコとミルクチョコで2層になっている子供に人気なチョコのお菓子。
「ベルギー産よりそっちですか…」
安上がりな男だ…。
「まぁ1番食べたいチョコはうさ子の手作りチョコだけどな!」
「…あたしは店長にしか作りませーん」
「そんなに店長がいいのっ!?なぁ、そんなに店長がいいのっ!?」
ねぇ、羽田くん。
あたし、ちゃんと分かってますよ?
なんで、羽田くんがこんなにあたしに優しいのか…
なんで、こんなに4つ下のガキなあたしの相手をしてくれるのか…
ちゃんと分かってますよ?

