「な、泣いたってなぁ…お前の罪は消えねぇんだよ」



晴がお腹を蹴ってきた



「ゲホッゲホッ…」


なんとか下腹部を庇う



私が倒れたのをいいことに一斉にみんな蹴ったり殴ったり


みんな頭いい


露出していない場所を重点的にやってきた



もう痛いのかわからない




わかるのは心がまだこのことを受け入れていないこと


そうか


嵌められた…嵌められたんだ私


媛ちゃんに


あんな媛ちゃん…見たことない


私は意識が途切れる瞬間



やっぱり媛ちゃんどころかであの名前聞いたことあるな



そう思った



――――――――――――

「あ?なんでこいつこんな場所に……」


一人の少年が少女に近付く



「オイ恋!!!」


反応、ナシ


よく見れば少し顔に傷があった


制服も汚れていて完全に意識がない


呼吸も荒い



「恋……」


少女の頬にそっと触れる



「水城んとこ行くか」