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受話器から着信音が聞こえてくる。




一回目、まだ鳴り始めたばかりだ。




二回目、二回目でとる人もいないだろう。




三回目、早いとこの辺で人は電話に出る。




四回目、寝てるんだから、まだ出ない。




五回目、そろそろ電話が鳴っていることに気づいたんじゃないだろうか。




六回目、だんだん、この電話しつこいかな、と気になり出してきた。




七回目、翔子が受話器をとった。




「はい、何でしょう」




眠そうな翔子の声が聞こえてきた。