そんな事できるわけがない。鮫島にも迷惑がかかるだろ。 それにフラれたらどうすんだ。俺、立ち直れる自信ないぞ。 それにまともに話したことないし。 ふと、鮫島のほうを見てみると窓の外を眺めていた。 一瞬、風が吹いた。クリーム色のカーテンがはらりと揺れた。 鮫島の髪もなびく。眩しそうな顔をして、柔らかそうな髪を耳にかける。 思わず彼女から目を逸らしてしまった。見ちゃいけないようなものを見た気がした。 まるで、この世に舞い降りてきた天使みたいな。 綺麗すぎだ、馬鹿。