―カーテンから漏れる、柔らかな日差しが顔に落ちて…………。 …………いつものように朝が来る。 朝。 それは、私の好きな時間。 だけど、この私の好きな時間があっさりと終わりを告げた。 「愛ぁー!!早く起きなさい!!遅刻するわよ!」 1階からお母さんが私の名前を呼ぶ。 愛(まな)……。 それが私の名前。 けれど、皆、初めて会ったときには私のこと、「あい」って呼ぶ。 公共施設でも、そうだ。