私が学校へと向かっていると、 ―――キキッ。 黒のBMWが私の目の前に停まる。 「危な…ッ…あ」 ―――“た”の87-01 誰が乗っているのか、見なくても分かる。 だって。 よく皇が言ってた。 『樹里、“た”の番号の始めが87で始まるナンバープレートはウチの、高柳家の車だから安心していい』 って。