触れることもできない君に、接吻を

ちゃんと会話を交わすことができる。
悲しくて、怖くて、涙を流すことができる。
嬉しくて、面白くて、笑うことができる。

これでも生きているといえないのか。
不十分なところなんて、俺たちと違うところなんて、一つもないというのに。

俺は机に項垂れて、ずっと由梨のことを考えていた。

どうしたらいいのだろうか。
俺は由梨になにをしてあげられるのだろうか。

探しても、探しても見つからない答えに、いい加減苛々が募る。
それと同時に悔し涙も込み上げてきた。

由梨にはきっと俺しかいないはずだ。
それなのに俺がこんなにクタクタになっていてどうするんだ。
あんだけ頼れ、信じろ、と言ったのだから、期待に応えられるくらいには頑張らないと。