遠恋~君と恋をした日々~

「あっママ」
「あさ、咲希と祐希じゃない。お家探しに行ってきたの?」
「あぁ、母さんは?決まったの?」


お兄ちゃんとママと3人で話すのは久しぶり


1年ぐらいママとは話をしたことがなかった


昨日までは・・・


「私は今日出ていくの。祐希と咲希2人にしちゃうけど大丈夫?」
「俺らも、明日の朝には出ていくから。今日は友達の家でも泊まろうって話してたんだ」
「そう。それのほうが安心だわ。じゃ―行くわね」


ママが笑顔を見せてタクシーまで歩いていった


本当にこれでいいの?


ちゃんと・・・お別れしなくていいの?


「ねぇママ!」
「なぁに?」
「もう会えないの?」
「逢おうと思えば逢えるわよ。逢いたくなったらいつでも電話して来なさい。生活費の半分は私が出すからね」


生活費の半分は出してくれる


ママは笑顔でそ―言ってタクシーでどこかへ行ってしまった


「お兄ちゃん、1ヶ月に1回でもいいから。ママに逢いたいよあたし」
「良いんじゃねーの?逢いたきゃ会いに行きな。悪いことはしてないよ」
「ありがとうお兄ちゃん!じゃ―あたし1日分の服とか持って友達んち行くね!」
「明日の朝、その近くの駅に迎えに行くから。一緒に行こう」
「分かった!じゃー明日またね」