遠恋~君と恋をした日々~

「沖じゃん!」


咲希に口を開いたのは、洸君だった


「洸君!さっきの試合すごかったね」


洸君だなんて・・・下の名前?


さっき話してたばかりなのに・・・


なんでこんなタイミングで友香ちゃんが出てくるの?


凪は・・・どんな顔してる?


凪の顔を見上げて、手をぎゅっと握ったあたし


凪があたしのほうを見た


「大丈夫だよ」


安心させるかのようにつぶやいた凪の言葉


嬉しかった


今あたしのこと考えてくれてるって実感した


「うん!」


それとは裏腹に、莉那は怒っていた


たぶんさっき友香ちゃんが“洸君”と言ったからだろう


「莉・・っ莉那?」


莉那に話しかけても莉那はこっちを向こうとしなかった