遠恋~君と恋をした日々~

少しお兄ちゃんの顔をじーっと見てると、お兄ちゃんが動いた


体を起してあたしの頬に手を添えてきた


なに!?寝ぼけてるの!?


「お・・っお兄ちゃん!?」
「顔・・・」
「顔?」
「まだ痛む?」


あっ、顔


そ―言えばあたし顔殴られたんだった


「もう平気だよ!ずっとそばに居てくれてありがとうね」
「辛いだろ?毎日毎日・・・」
「だ―い丈夫だって!!・・・我慢すれば、いつかはなくなるって信じてるから」


待ってれば、いつかは変わる


あの人だって変ってくれる。そう信じてるから、あたしは前に進めないんだ


「あたし、お風呂入ってくるね!今日は、早く寝るよ」
「じゃー、俺は出ていくよ。部屋に居るから。怖くなったらいつでも来いよ」


お兄ちゃんは優しい。その優しさにあたしはいつも甘えてしまう


いっそのこと、もうこの家から出ていきたい


本当は、虐待受けてますっていいたい


でも、でも寝そんなことしたら。お兄ちゃんと離れちゃうから


だから、言えない・・・