「あたしね?涼夜に引退して欲しくないの。」
「え!?」
「ふふっ...だから結婚なんてしなくてもいいって言ったの。」
なんで?
苦笑いをした真紀ちゃん。
「だってあたしね?涼夜が仕事してる姿が大好きだった、好きで好きで仕方がなかった。」
真紀ちゃんは悲しそうな顔で言った。
私も、蓮が仕事してるの大好きだな......。
「でも、涼夜が"引退してでもいいから、真紀と結婚したい"......って言ってくれたの。」
――――......
「そんなにも、あたしのこと想ってくれてるんだなって、思った......ら...ッ...」
私は何も言わず、真紀ちゃんの頭を撫でた。

