自分が空や星の一部になったかのような錯覚さえ起こる。上空を流れてゆく涼しい風──。 「──綺麗だな」 ヴィンセントはいつしかそう呟いていた。本当に綺麗だ。 地上からでは決して見られないであろう、大空間。ユニスは心地よさそうにほほえんだ。 精霊に愛でられるのも道理だ。ただあるがままの無垢に、入り組んでゆくばかりの人間の思考や感情が遠ざかりこそすれど、たどり着けるものか──。 星が降る。 ただ幾つもの煌めきが、無償のそれを放って──。 *