去っていった、北俣の後を、しばらく見つめていた。 もうこの光景は見られないんだろうと、何となく思った。 トントン 俺は肩を叩かれた。 決してこの世のものとは思えない冷たい手で… 俺はゆっくり…ゆっくりと…後ろに振り返った… そこには、死に衣装を着て、有り得ないぐらい白いが、あのころと全然変わらない顔の… 結葵が居た。