きせき


「バ~ウ! お散歩行くよ!」
「バウバウ!!」

“お散歩”という言葉に反応して、尻尾をぶんぶん振りながら喜ぶバウは、何だかんだ言ってもやっぱり可愛い。

そんな彼を連れてお散歩に出かけた私は、いつも通りのコースを引きずられるように歩き、あの日、宮崎航太と初めて話をした河原に差し掛かった。

「はぁー……」

あ、しまった。
また妖精さんが3人も。

そう思ったのとほぼ同時に、ポケットの中のスマホが小さく震え始め、それに気付いた私は慌ててそれを取り出して開く。

ドクン。

スマホの画面には、

【航太】

彼自身が登録した、彼の名前が表示されていた……。