「ほぇー……」
美月が部屋を出て行ったのを見届けてからベッドに向かい、そこに寝ころびながら雑誌を眺めていたら、思わず変な声が口から漏れてしまった。
だって、それはプロサッカーの雑誌なのに――信じられないことに、宮崎航太の特集が組まれていて、何だか不思議な感覚に陥る。
さっきまで隣にいたあの人が、テレビでしか見たことがないような、有名なサッカー選手と同じ雑誌に載っているんだもん。
「……」
開いたそのページには、今日の試合の時と同じように、真剣な顔でボールを蹴る宮崎航太の姿。
それを見て、やっぱりキレイだと思った。
さっきまで、こんなにすごい人が隣にいて、私のことを“好きだ”と言ってくれた。
「……っ」
あの時の宮崎航太の瞳を思い出して、また速くなった鼓動。
それに私……キスをされそうになったんだ。
開いたページには、ドリブルで相手をかわす、彼の写真。
その真剣な瞳に、気付いたらそっと触れていた。
本当に、すごく驚いた。
キスされそうになったこともそうだけれど――それを避けようとしなかった自分に一番驚いた。

