きせき


そんな私の目の前に、コトリと置かれた――……

真っ白い、小さな箱。

――そして。

「一緒に行こう?」

優しく響いた、航太のその言葉。

「……っ」

なにも、言えなかった。

航太……。

たくさん伝えたいことがあるのに、それなのに。

「美青……」

あなたが、そんなにも愛おしそうな瞳で私を見つめるから。

そんなにも優しく、まるで宝物を撫でるように私に触れるから……。

――涙が止まらない。