――……
―――……
「見てたの?」
「見るつもりはなかったんだけど、何か気になって」
――全然気付かなかった。
あんなところを、誰かに見られていたなんて。
「雨降ってたのに、傘もささないで泣き続けてて……。傘、渡そうか悩んだんだ」
「そっか」
「でも、声かけられなかった」
「……」
「それからずっと気になって、あの道通るたび探してた」
どこか気まずそうに瞳を伏せる彼は、組んだ指をグッと握りしめる。
「……そっかぁー。あれからね、しばらくあの道、通れなかったの」
「……」
「だってほら、思い出しちゃうでしょ? 通ると」
「あぁ」
「だから、通らないようにしてた」
「……そっか」
「うん」
「……」
さっきまで晴れていたのに、雲が出て、少し冷たい風が吹いた。
「最初、あいつに言った言葉を聞いて、ひでぇこと言うなぁって思った」
「だろうねぇ」
頑張ろうとしている彼氏にあんな言葉を浴びせるなんて、傍《はた》から見たら、そう思って当然だよね。
自嘲的に笑った私を見据える宮崎航太の瞳が、少しだけ揺れた気がした。
「でも、最後の美青サンの言葉聞いた時、一瞬でも勘違いした自分が恥ずかしくなって……。で、何で自分のホントの気持ち伝えないんだろうって、考えた」
「……」
「あれって、あいつの――あの彼氏のやりたいことのためだったんだろ?」
―――……
「見てたの?」
「見るつもりはなかったんだけど、何か気になって」
――全然気付かなかった。
あんなところを、誰かに見られていたなんて。
「雨降ってたのに、傘もささないで泣き続けてて……。傘、渡そうか悩んだんだ」
「そっか」
「でも、声かけられなかった」
「……」
「それからずっと気になって、あの道通るたび探してた」
どこか気まずそうに瞳を伏せる彼は、組んだ指をグッと握りしめる。
「……そっかぁー。あれからね、しばらくあの道、通れなかったの」
「……」
「だってほら、思い出しちゃうでしょ? 通ると」
「あぁ」
「だから、通らないようにしてた」
「……そっか」
「うん」
「……」
さっきまで晴れていたのに、雲が出て、少し冷たい風が吹いた。
「最初、あいつに言った言葉を聞いて、ひでぇこと言うなぁって思った」
「だろうねぇ」
頑張ろうとしている彼氏にあんな言葉を浴びせるなんて、傍《はた》から見たら、そう思って当然だよね。
自嘲的に笑った私を見据える宮崎航太の瞳が、少しだけ揺れた気がした。
「でも、最後の美青サンの言葉聞いた時、一瞬でも勘違いした自分が恥ずかしくなって……。で、何で自分のホントの気持ち伝えないんだろうって、考えた」
「……」
「あれって、あいつの――あの彼氏のやりたいことのためだったんだろ?」

