きせき


それから俺は、美青を駅まで送り、その足でクラブの練習場に向かった。

正面の入口はマスコミ関係の人間でごった返していて近寄れそうにもなくて、タクシーを裏口の目の前につけた。

その俺を目ざとく見つけて追いかけて来るやつらを無視するように、クラブハウスに入ったんだ。

「おー、航太。休みの日に悪いな」

「いえ、俺の方こそ……すみません」

「いや……お前のせいだけじゃないんだ」

ちょっと困ったようにそう言った安原さんは、

「とりあえず、向こうで話そう」

二階にあるミーティングルームに向かって歩き出した。