きせき


そんな俺に、美青が囁いた言葉は、

「愛してる……」

まだ美青を守る術を持たなかったあの頃の俺が、最後まで美青の口から聞けなかった言葉。

本当はそれがずっと忘れられなくて、心に引っかかり続けていた。

「やっと聞けた……」

小さく呟いた俺のその言葉に、少し驚いたような顔をした美青。

――でも。

「昔の話。だから、もういいんだ……」

俺はこれから、何千回も何万回も、美青にその言葉を伝えられる。

「――俺も、美青を愛してる」