きせき


「温かいねー」

「おー。俺は温かい通り越して、あちーけど」

「ご、ごめんね。だってなんか緊張するし」

「ふーん」

「ん?」

後ろを振り返ると、何やら楽しそうに笑う航太の顔が目の前にある。

「美青」

「え……?」

「可愛い」

「……っ」

――その言葉と共に、私の首筋にそっと付けられた航太の唇。

「こう……た?」

「んー?」

「……」

「可愛いな……」

一度目よりも優しい声で囁かれたその言葉と、そのまま後ろから私を抱きしめる航太の体温で……

お風呂の熱で、それでなくても熱い身体の熱がさらに上がるのを感じる。

「ちょっと、航太」

「うん……」

「ねぇ、……んっ」

抱きしめられたまま、そっとその唇で首筋を撫でられて。

酸素を求めて開けた口から、吐息が漏れ出てしまう。

「航太、」

「やっぱ……」

「え?」

「平気じゃねぇや」

「――……んっ」

驚いて振り向いた私の唇を、頬に手を添えた航太の唇が塞ぐ。

そのキスはとても激しいキスなのに、それとは裏腹に、なぜかとても優しくて。

「……はっ、ぁ」

キスの合い間に、無意識に声が漏れてしまう。

「美青、俺やっぱ無理かも」

航太の掠れた声に――……

「私も……」

その目を見つめて、小さく返事をした。