きせき


「ずっと美青を守る方法、考えてたんだ」

「うん」

「こうして一緒にいたら、いつかは必ず誰かに気付かれる」

「……」

「だけど、コソコソするようなことはしたくないし、する必要もないと思ってて」

そこまで言うと、少し屈んで私の顔を覗き込んで、

「だから、俺の口から、俺の言葉でちゃんと話した方がいいと思った」

ハッキリとした口調でそう言ったんだ。

――航太ってさ、どうしていつもそうなんだろう?

「映画」

「え?」

自分が大変になるのなんて、目に見えてるのに。

「映画、途中までしか観てないの」

「う……ん?」

「だから、」

「……」

「明日は映画に行かないで、一日中傍にいて?」

ひとりでそれを背負い込もうとしないで。

私だって、航太のことを守りたいんだから……。

「嘘ついた罰」

その私の言葉に、一瞬驚いたような顔をした航太は、

「映画、楽しみにしてたのになぁ」

言っている言葉とは裏腹に、何だか楽しそうに笑って、私をもう一度その腕の中に閉じ込めたんだ。